2022.10.20
今も生かされる近代建築。近代建築をつくった世界の名建築をご紹介します【フランク・ロイド・ライド】
□近代建築とは
近代建築とは産業革命以後の社会建築のこと
機能性や合理性を重視して設計されている。
哲也ガラス、コンクリートに代表された材料や、科学技術の進歩に裏付けされた構造技術を採用している。
□近代建築をつくったと言われている近代建築の3巨匠
アメリカのフランク・ロイド・ライド(1867-1959)、
フランスのル・コルビュジエ(1887-1965)、
ドイツのミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969)が近代建築の3巨匠と呼ばれています。
□フランク・ロイド・ライドと日本
日本で有名な海外建築家はフランク・ロイド・ライドではないでしょうか。
ライドの建築で作られたのは日本にもあり、旧帝国ホテル・東京都豊島区にある自由学園明日館などがあります。ライドは日本の文化に影響を受け、格子や障子のようなスクリーン、様々な中間領域(縁側・庇・廊下)の考え方を取り入れました。
□フランク・ロイド・ライドの建築の特徴
有機的建築:自然と人間の調和を図ろうとすることで自然環境と建築の融合を目指す考え方。
「オープン・プラン(流動的な設計)」「建築空間の外と中の曖昧な境界」「プレーリースタイル(草原洋式)」
また、スチール材やコンクリートといった斬新な素材の活用
「オープン・プラン(流動的な設計)」
リビングやダイニングなど広野集まるスペースを1つにまとめた
自然な人の流れをつくり、住人を自室から共同スペースへ誘導する
プレーリースタイル(草原洋式)
屋根裏や地下室をなくし、建物の高さを抑えて建物が水平に広がる設計で外部空間を繋げる
部屋同士を完全に仕切ることなく一つの空間としいて緩やかにつなぐ
地域の自然と調和する素材を使用する(環境との調和を目指す)
□フランク・ロイド・ライドが残した建築
カウフマン邸(落水荘) 世界遺産
1935年、ペンシルバニア州ピッツバーグに建築
まるで滝の上に建てられたように錯覚します。
邸内には臨場感あふれる滝のせせらぎが響き、暮らしの中に自然が溶け込む構造になっています。
落水荘
フランク・ロイド・ライト財団 (franklloydwright.org)より引用
ジョンソン・ワックス本社ビル
1950年、ワシントン州に建築
キノコのようなハスの葉をイメージした柱、直径23㎝の柱がだんだん太く伸びていて、蓮の部分は550㎝もあるそう。
天井高が6.5mの大空間です。
旧帝国ホテル(ライト館)
1923年、東京
平等院鳳凰堂をモチーフにしたといわれ、流れるような空間構成がふんだんに発揮された建築は
迎賓施設にふさわしい華やかさと華麗さが魅力です。 1968年、老朽化と地盤沈下を理由に取り壊しになったが、中央玄関部分は愛知県の明治村に移設。いまでもそのまま残されています。
帝国ホテル中央玄関 博物館
明治村より引用
□まとめ
空間の魔術師とも呼ばれたフランク・ロイド・ライド。
日本の伝統建築が世界的な建築家に影響を与えたのは嬉しいですね。