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2022.10.25

今も生かされる近代建築。近代建築を作った世界の名建築をご紹介します【ミース・ファン・デル・ローエ】

□近代建築とは

近代建築とは産業革命以後の社会の建築のこと。

機能性や合理性を重視して設計されている。 鉄やガラス、コンクリートに代表される工業化された材料や、科学技術の進歩に裏付けられた構造技術を採用しています。


□近代建築をつくったと言われている近代建築の3巨匠

アメリカのフランク・ロイド・ライド(1867-1959)、

フランスのル・コルビュジェ(1887-1965)、

ドイツのミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969)が近代建築の3巨匠と呼ばれています。


モダニズム建築

19世紀末から20世紀前半にかけて起きた産業革命や市民革命の影響によって発生した建築様式

装飾性やデザイン性を廃止、合理性や機能性を重視したシンプルで直線や平面で構成される建築スタイル

伝統的な枠組みにとらわれない考え方です。



ミース・ファン・デル・ローエが提唱したモダニズム空間の理想形「ユニバーサル・スペース」

床と天井を最小限の柱と壁でつないで広々とした空間を確保。内部空間を限定させず自由に使えるようにすることで、使用者の変化や用途変更に対応する空間を目指す考え方です。

鉄筋コンクリートや鉄骨の建築が発達することで、広い内部空間設計ができるようになりました。



ミース・ファン・デル・ローエが残した建築

ファンズワーズ邸

1950年、アメリカ イリノイ州

四方をガラスの壁で囲んだすっきりと洗礼された外観。

稀に洪水に見舞われる敷地であったことから、地上から1.5mほど床スラブを持ち上げた高床建築。

住居の全面のポーチを含め、水平方向のラインが横への広がり周辺環境との調和をデザインしています。

ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ – Wikipedia より引用




バルセロナ・パビリオン(復元)

1929年、バルセロナ万国博覧会 ドイツ館

鉄とガラスで構成され、大理石の壁が特徴。装飾を排除しガラス開口が建物の内部と外部を繋ぎ、周辺環境との関わりを演出。モダニズムの空間を実現しています。

内部は空間を完全に仕切らず、回遊性を持たせた流動的な構造は、フランク・ロイド・ライドから影響を受けたと言われています。

パビリオンは博覧会終了後に取り壊されたが、1986年に同じ場所に復元され「ミース・ファン・デル・ローエ記念館」になっています。

ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ – Wikipedia より引用



トゥーゲントハット邸 ユネスコ世界遺産

1930年、チェコスロバキア 

壁全体がガラス窓で、家の外と中の区別がない部屋には、日の光が存分に注がれます。

前回紹介したル・コルビュジエの近代建築の5原則の1つ、「自由な平面」の概念を発達させた形の空間設計。

ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ – Wikipedia より引用


□まとめ

歴史的に価値のある建築物を多く生み出すことで、モダニズム建築に大きな影響を与えました。

残念ながら日本にはミースの建築物はありませんが、旅行で訪れた際は行ってみたいものです。

ミース・ファン・デル・ローエは椅子も制作しています。

現在でも人気があるそうですよ。