2022.07.28
事故が起こりやすい階段。安全性の高い階段とは
2階建てなど複数階の住宅をつくろうとすると必要になる階段。
階段は上下階を繋ぐ役割をしますが、滞在時間が少ないわりに事故が多い『危険地帯』
今回は階段の安全性に注目したいと思います。
□階段のつくり 各部名称と種類
・踏み板 踏み面・・・足を乗せる水平な面のこと
・蹴込み(けこみ)板・・・つま先がぶつかる部分の垂直面の板
・蹴上げ(けあげ)・・・蹴込み板と踏み板の厚みを合わせた、階段1段ごとの高さ
直階段
下階から上階までを一直線で結ぶ階段
上り下りのテンポが変わらないため転倒しにくい◎
一度足を踏み外すと下まで一気に落ちてしまう危険性
かね折れ階段
途中でL字に曲がり90度向きが変わる階段
足を踏み外した時に下まで落ちてしまう心配がない◎
踊り場や斜めになった部分が他の階段と面積が違う為、踏み外しの原因になりやすい
折り返し階段
かね折れ階段をもう一度曲げてコの字型に折り返されている階段
踊り場に十分な広さを確保できる為、安全性が高い◎
かね折れ階段より広い面積が必要。途中で180度折れ曲がるので大型家具の運搬が大変
らせん階段
らせん状に上り下りする階段
おしゃれで個性的な雰囲気を楽しむことができる◎
ステップの中心に近いほど踏むスペースが狭くなる為、足元に注意が必要
□階段のデザイン
箱型階段(木製階段)
踏み板と蹴込み板で箱のように階段が覆われている階段
階段下を収納やトイレとして活用可能◎
オープン階段(シースルー階段・ストリップ階段)
踏み板だけの階段。
視界を遮るものが少なくなるので開放的な空間に◎
段と段の隙間が多い分、落下の危険性が高まる
□安全に上り下りできる階段の条件
建築基準法において住宅の階段は『横幅75cm以上。蹴上げ23cm以下。踏み面奥行き15センチ以上』と定められています
これは最低基準で、そのまま作った階段は急勾配で安全な階段と言えません。
誰もが安全に使える階段にするには
・緩やかな階段にする(勾配39度以下)
・手すりを設置する
・踏み面にノンスリップ溝を入れる(滑り止め加工、滑りにくくなる)
・段差を見えるように工夫(照明の光は届いているか フラットライトで足元を明るく)
・オープン階段の場合は転倒防止ネットを設置
□平屋では階段が不要。バリアフリーな住まい
階段がない分、踏み外しによる転倒の危険性はなくなります◎
階段部分や廊下のスペースが2階建てに比べて少ない為、効率的に間取りが作れます。
リビング・キッチン・個室とワンフロアで繋がっているので生活動線が効率的なことも魅力です。
□まとめ
家での事故は減らしたいものです。誰もが使いやすいユニバーサルデザインの家づくりを。
家づくりの参考にしてみてくださいね。
弊社では完全性を考えた2階建『町家スタイル』と、1階部分で生活動線が完結する『平屋スタイル』を提案しております。お気軽にお問合せ下さい。